目次
Wifiルーターの速度測定
Wi-fi(無線)ルーターを購入したので、無線環境のネットワークスループットを測定しました。
最近発売されてているハイスペック機器の通信測度「4X4」の通信速度を知りたいが為に「4X4」通信ができ中継器機能がある「WSR-2533DHP2」と「WXR-2533DHP2」購入しました。
結果は通常の親機として使う場合は金額が安いロースペック機器も金額が高いハイスペック機器も通信速度は変わりませんでした。残念、、、
ただし、中継機能を利用する際にハイスペック機器のルーターの方が大きく通信測度の改善ができそうなので、測定結果を見てください。
Wifi測定機器
新親機WXR-2533DHP2
中継機WSR-2533DHP2
旧親機WSR-1166DHP
ネットワークスループット測定ソフト
Iperf3
サーバー環境
Windows10 intel Pentium 2556U 1.7Ghz
クライアント環境
Windows8.1 intel core I 5 3317U 1.7Ghz
無線子機「WI-U3-866DS」
iPhone6s
パソコンもスマホもボロくてすみません、、、
クライアントPCの無線が2.4Ghzしか対応していないため、USB3.0対応11ac「2X2」通信規格であるBAFFALOの「WI-U3-866DS」を装着して測定しています。
またスマホの参考としてiPhone6sも測定します。ちなみにiphone6sも11ac「2X2」仕様ですので同一の無線規格での測定になります。
最近のスマホやノートPCは「2X2」が主流なので参考にしてください。
電波強度測定ソフト
iodata wifiミレル
ios https://itunes.apple.com/jp/app/wi-fi%E3%83%9F%E3%83%AC%E3%83%AB/id1132440751?mt=8
Andoroid https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.iodata.wififinder&hl=ja
親機wifiルーター測定
まずは一般的な使い方で親機としての通信環境を測定しました。
測定機器間隔2m
親機 WXR-2533DHP2
親機 WSR-1166DHP
接続端末 ノートPC(WI-U3-866DS)
接続端末 iPhone6s
測定方法1
親機WSR-1166DHP
接続機器 ノートPC(WI-U3-866DS)
測定方法2
WSR-1166DHP
接続機器 iPhone6s
測定方法3
親機WXR-2533DHP2
接続機器 ノートPC(WI-U3-866DS)
測定方法4
親機WXR-2533DHP2
接続機器 iPhone6s
新旧ルーターの親機のwifiを各接続機器で接続してサーバーまでのスループット(通信速度)を測定します。
また、iperf3を使いTCPでのスループットを測定とオプション-Pを使い10コネクションを同時に接続した時の10コネクションの合計値のスループットを測定しました。
親機機能の測定結果
親機 | 接続機器 | 1コネクション | 10コネクション合計値 | 通信規格(規格最大値) | |
---|---|---|---|---|---|
測定1 | WSR1166DHP | PC(WI-U3-866DS) | 199Mbps | 344Mbps | ac2X2(833Mbps) |
測定2 | WSR1166DHP | iphone6s | 244Mbps | – | ac2X2(833Mbps) |
測定3 | WXR2533DHP2 | PC(WI-U3-866DS) | 193Mbps | 311Mbps | ac2X2(833Mbps) |
測定4 | WXR2533DHP2 | iphone6s | 229Mbps | – | ac2X2(833Mbps) |
やはりクライアント機器の通信規格が変わらないので、通信速度も大きく変わりません。
短距離での無線通信をする時はロースペック機器(WSR1166DHP)の通信速度の方が早く(244Mbps)ハイスペックの無線は必要ない事がわかります。
また10コネクション通信時もロースペック(WSR1166DHP)機器の方が通信速度が早い(344Mbps)ので、複数の端末を接続したとしてwifiルーターの近くで接続した場合はハイスペック機器(WXR2533DHP2)の必要性は感じられません。
中継機能の測定
次に中継機能を使って、中継機能を使った時の親機-中継器間の速度を測定しました。
親機中継機間隔2m
親機 WXR-2533DHP2
親機 WSR-1166DHP
中継機 WSR-2533DHP2
測定5
親機 WSR-1166DHP
中継機 WSR-2533DHP2
Iperfサーバー、iperfクライアントそれぞれを有線1Gbps接続
測定6
親機 WXR-2533DHP2
中継機 WSR-2533DHP2
Iperfサーバー、iperfクライアントそれぞれを有線1Gbps接続
中継機能の測定結果
参考値として有線1Gbpsで接続したスループットを表の一番上に記載します。
親機 | 中継器 | 1コネクション | 10コネクション合計値 | 通信規格(規格最大値) | |
---|---|---|---|---|---|
参考値(有線) | 有線 | 有線 | 893Mbps | 897Mbps | 有線1Gbps |
測定5 | WSR1166DHP | WSR2533DHP2 | 340Mbps | 518Mbps | ac2X2(833Mbps) |
測定6 | WXR2533DHP2 | WSR2533DHP2 | 296Mbps | 795Mbps | ac4X4(1766Mbps) |
1コネクションの通信速度は旧ルーターであるWSR1166DHPとWSR2533DHP2の中継通信速度の方が早い(340Mbps)結果になりました。環境やオンボロスペックPCの問題もあるので何とも言えませんが、残念な結果になりました。ただし10コネクションでスループットを測定した結果、795Mbpsの通信速度が出ました。有線1Gbps接続と近いスループットが出たことは驚きです。中継器を利用して複数の無線端末で多くのデータ通信を同時に行う際は、ハイスペック機器(WXR2533DHP2)の有効活用ができます。
ただし、中継器に少数の無線端末しか利用していない場合はハイスペック機器(WXR2533DHP2)の必要性はあまり感じられません。
中継機にクライアント機器を接続した時の測定
親機 WXR-2533DHP2
親機 WSR-1166DHP
中継機 WSR-2533DHP2
親機2Fに設置、接続機器1F(wi-fiミレル黄色)親機からの距離約8m
親機2Fに設置、中継機1F(wi-fiミレル黄色の場所に中継機設置)親機からの距離約8m
測定7
親機 WSR-1166DHP
測定8
親機 WSR-1166DHP
中継機 WSR-2533DHP2
測定9
親機 WXR-2533DHP2
測定10
親機 WXR-2533DHP2
中継機 WSR-2533DHP2
11acの5Ghzで接続している場合にルーターを交換したときや中継器を設置した時を想定したスループットの測定になります。
中継機にクライアント機器を接続した時の測定結果
親機 | 親機-中継機間通信規格 | 中継器 | 接続機器 | wi-fiミレル判定 | 測定結果 | 通信規格(規格最大値) | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
測定7 | WSR1166DHP | 11ac2X2(833Mbps) | なし | iphone6s | 黄色(電波弱) | 12.0Mbps | 11ac2X2(833Mbps) |
測定8 | WSR1166DHP | 11ac2X2(833Mbps) | WSR2533DHP2 | iphone6s | 緑色(電波強) | 31.6Mbps | 11ac2X2(833Mbps) |
測定9 | WXR2533DHP2 | 11ac4X4(1766Mbps) | なし | iphone6s | 黄色(電波弱) | 26.7MBps | 11ac2X2(833Mbps) |
測定10 | WXR2533DHP2 | 11ac4X4(1766Mbps) | WSR2533DHP2 | iphone6s | 緑色(電波強) | 122Mbps | 11ac2X2(833Mbps) |
さすがにロースペックwifiルーター(WSR-1166DHP)だと電波強度が弱い場所での通信はかなり遅くなります。遅くなっているところに中継器を設置しても、大幅な通信速度の改善(12.0Mbsから31.6Mbps)にはならない事が分かります。
ハイスペック機器のWXR2533DHP2はメーカーホームページにも記載があるように、高速通信が出来るエリアが広くロースペック機器(WSR-1166DHP)よりも高速な通信(12.0Mbpsから26.7Mbps)ができています。また中継機能でも親機(WXR2533DHP2)-中継機(WSR-2533DHP2)の間が高速で安定した「4X4」の接続で高速な通信ができている為、中継器に接続したスマホ(iPhone6s)も高速な通信(26.7Mbpsから122Mbps)が出来ていることが分かりました。
現在「wifiミレル」で電波判定が黄色の方は、「WXR2533DHP2」のハイスペックwifiルーターを購入するだけでも、通信測度が改善されると思います。さらに「wifiミレル」で黄色判定だった測定場所に「4×4」通信が対応している中継器の「WXR2533DHP2」もしくは「WSR2533DHP2」を設置すると10倍以上の通信速度を得られるという結果になりました。
まとめ
現在使用しているwifiルーターが5Ghzのacに対応していて、wifiルーターの近くで5Ghzの接続を行っても通信速度が遅い場合はwifiの通信以外にスループット低下の原因(ネットが遅い原因)があると思われます。現状よりも上位機種を購入しても通信速度は改善されない可能性があるので、プロバイダやネットワークの接続を確認してみましょう。
そもそも5GhzのIEEE802.11acに対応していないwifiルーターを使っている場合は、ロースペックwifiルーターでもいいのでac対応のwifiルーターを購入してください。
また5Ghz、acで接続していて「wifiミレル」で黄色判定以下の場合は、親機に「4X4」のハイスペックルーター(WXR2533DHP2)を設置して中継器にも「4X4」対応の中継器(WSR2533DHP2)を設置してください。大幅なスループットの改善ができる可能性があります。
現状のwifiルーターに中継器を設置する場合は、なるべくwifi親機に近い場所に設置して親機-中継機間の通信速度をなるべく高速で通信できる距離(wifiミレルで青色の位置)に置いてください。
Wifiは目に見えないものなので、通信トラブルの原因追及が非常に難しいですが的確にwifiルーターを選定すれば、快適な通信が行えますので慎重にwifiルーター選びをしましょう。
今回の測定機器
今回使用した測定機器の紹介です。
wifi親機(中継機能有)
WSR-1166DHP後継機
WXR2533DHP2
WSR2533DHP2
wifi子機
WI-U3-866DS